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佐々木 佐々木による政治経済・アート・スポーツコラム
担当翻訳分野:経済翻訳政治翻訳スポーツ翻訳
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2012年09月13日
薄型テレビの今

こんにちは。轄kエ翻訳事務所で経済分野の翻訳を担当している佐々木です。

今回のテーマは薄型テレビ(flat panel TV)の現状についてです。

2011年7月に地上デジタルテレビ放送へ完全移行する際にテレビを買い替えた方も多いと思います。地デジ化から1年が経過し、薄型テレビは現在どのような状況なのでしょうか。最近ニュースを騒がせているのがシャープの経営問題です。液晶テレビ(LCD television)の先駆者として業界をリードしてきた同社は、液晶テレビを一貫して生産する拠点として2004年に亀山第1工場を、2006年に第2工場を稼働させるなど、積極的な設備投資を行ってきました。しかし、液晶パネルの価格は下落し、特に2008年のリーマンショック以降は急落しました。また、世界的な金融危機による需要の減退も重なり、シャープの経営は厳しくなります。追い打ちをかけるように薄型テレビの価格も下がり続け、数年前までは「1インチ=10,000円」と言われていましたが、地デジ化の駆け込み需要時には「1インチ=1,000円」で販売されていました。さらに海外メーカーとの競争も激化し、韓国のサムスン電子とLG電子が世界シェアの1位と2位を占めるなど、かつては世界市場を席巻していた日本企業は苦境に追い込まれている状況です。

現在、次世代テレビとして注目されているのが有機ELディスプレイ(OEL: organic electroluminescence display)です。液晶よりも高輝度かつ高コントラストの画面を実現でき、薄型化や消費電力の削減も期待されています。有機ELテレビはソニーが2007年に発売しましたが11インチと実用向きではなく、普及には至りませんでした。しかし、サムスン電子とLG電子が55型の有機ELテレビを年内に発売する予定で、また、ソニーとパナソニックが有機ELパネルの共同開発を表明するなど、早くも次世代テレビの覇権争いが始まっています。日本勢が巻き返すのか、韓国勢がトップの座を死守するのか、薄型テレビ市場の動向が注目されます。

轄kエ翻訳事務所 経済翻訳担当:佐々木


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