こんにちは。轄kエ翻訳事務所環境翻訳担当 Y.M. です。
レストラン等からの食品廃棄物(food waste)が年間3千400万トン、固体廃棄物(solid waste)の14%を占めるアメリカで、今ボカシ肥料(bokashi)が注目を浴びています。
食品を含めた有機物(organic matter)を発酵(ferment)させて作るボカシ肥料は、日本で何百年も用いられてきたおなじみの肥料ですが、アメリカではまだまだ新しい概念とのこと。環境保護庁(Environmental Protection Agency)が正式に認める堆肥(compost)のリストにも含まれていないということです。
ボカシ肥料の利点は、油かすや肉、乳製品等、通常の堆肥では除外しなければならない食品も材料とすることができ、大量の廃棄物が発生するため仕分けが不可能なレストラン等でも実施可能な点です。また、ニューヨークのブルックリン市でボカシ肥料の回収を行っているVandra Thorburn氏によれば、臭いの少ないボカシ肥料は空間に制約のある都会でも実施できるため、共同菜園(community garden)での利用や汚染された土壌(contaminated soil)の再生等に活躍が期待できるとしています。
ボカシ肥料は本来有機質肥料にもみがらや山土、粘土を混ぜて発酵させたものですが、確実に効果的な微生物を得るため、市販の有用微生物群(Effective Microorganisms: EM)も広く利用されています。EMは、アメリカではテキサスのTeraGanix社が扱っています。
日本語がそのまま英語になっている言葉はsushi、samurai等いろいろありますが、bokashiも近い将来その仲間入りをするのでしょうか。楽しみです。
<参考>
http://www.japantoday.com/smartphone/view/lifestyle/japanese-composting-may-be-new-food-waste-solution
轄kエ翻訳事務所 環境翻訳担当:Y.M. |